光ファイバー導入日記

 2005年4月、遂に我が町にもBフレッツがやってきた。 ADSLは既に導入されているものの、INSのiナンバー3番号サービス等利用しており、 導入に面倒なADSL導入は見送り、Bフレッツ開通を待っていたところである。  昨年、町の商工会からNTTへの要望があり、特例として市街地のみ開通させたものだった。

開通するまで
 3月の終わりの日曜日、普段は静かな町は街宣車でにぎやかだ。 『また政治団体?か、それともパチンコ屋か』と思っていたところ 「NTT(以下、みかか)です。Bフレッツが開通しました」との声。 「しめた!」と思った。この日をどれだけ待っていただろう。次の日に早速みかかに電話することを決めたのだった。
 次の日、みかかに電話したところ・・・「ぷららにすると、工事費タダでお得だョ」とみかか職員。 『また民業圧迫か?』と思いつつ、ぷららに早速資料請求。
 資料は1週間程度で届く。8年間使いつづけてきた現在のプロバイダに悪いと思いつつ必要事項を記入する。 利用料金請求方法を選択し、同封の返信用封筒に書類を入れて送付。確認のためぷららのホームページを開くと、 電話料金と一括支払ができるそうである。実はこの事実は知っていたのだが、資料に選択肢が無く、 『おしん(OCN)だけなのかな???』と思っていたが、 みかかから加入代行させれば、電話料金と一括支払ができたそうである。う〜ん失敗だった。 でも、どこに先に頼めばいいのかわかりにくいぞ(みかか→ぷらら→みかか?)
 それにしてもなんでみかかはおしんを勧めなかったのか?おしんはどっとこむ企業(NTTコミュニケーションズ)のサービスで、 みかかの名を冠した企業のサービスであり、持株も一緒で直系のはずである。どっとこむ企業と東西本体は仲が悪いのか?
 しかし、そんなことはどうでもいい。とにかく早く使いたいと思いつつ眠れぬ日を過ごす。
・・・あれから1週間。音沙汰なし。
・・・あれから2週間。音沙汰なし。
・・・あれから1ヶ月。音沙汰なし。おかしいぞ。工事日調査は1週間後と書いたはずだ。みかかの管轄支局に疑念を持ちつつメールを出す。
・・・すると。1本の電話がかかってきた。「役所までは回線が来ているが、お宅にはまだ来ていない。しばらく待って欲しい」  『そうならそうと早く言って欲しい』と思いつつ、数日が経った。
 先日と同じ番号から電話がかかってきた。「おめでとうございます(とは言わなかったが)。開通しました。都合の良い日をご指定ください」 こちらから逆にオススメの日?を聞き、決定した。長い道のりだった・・・

この日をどんなに待ち望んだか・・・工事
 そして指定日。の前に、みかかに頼んでおいたルータが届いた。
 それから3日後の指定日になった。携帯に一本の電話が・・・「090〜」知らんな。『最近怪しい電話が多いからなあ』出なかった。またかかってきた。
 なんとなく用事のある電話と思いつつ出なかった。3回かかってきたら出ようと思っていたからだ。 『自宅にかかってきたら出るよん』と思い、指定時間の午後。連絡がない。その時ふと思った。『やっぱりあれは工事の電話だったんだ。今日はダメかな・・・』と思い、 出かける準備をしていたところ、同じ番号から携帯に・・・。出てみるとやはり工事会社の人からだった。
 時間を指定され、待つと、家の前に止まるディーゼル車の音が聞こえる。直後に、作業服を着たあんちゃんが2人きた。 「これからBフレッツの工事を開始いたします。よろしくお願いします」 淡々とした表情のあんちゃん達に引き込みの場所を案内し(エアコンのダクト)、早速穴あけ作業が行われた。
 『もう終わりか。早いな。あとは外の光ファイバーを引き込むだけだ』と思っていたところ、外に出てみると、 あんちゃんは車からはしごを出して50mも歩いていった。実はここからが工事本番だったのである。架空線の接続、延長作業である。
 あんちゃん達からの邪魔そうな視線を気にせず、近所のおじさんおばさんに挨拶をしつつ、そして遠方からのセールスのあんちゃんへの丁重な拒否とともに 『遠いところからごくろうさまでした』と言いつつ1時間・・・おおっと、結論はもうちょっと待って。
 この間、工事を見ていてとてもヒヤヒヤしたのだ。自分でも現時点では電話工事は全てできる免許を持っているが、 実際に自分で工事をやったことといえば、屋内配線のみなので、電話工事の危険さがあらためてわかった。 リフト付きの工事車両に乗ってきているにもかかわらず、架空線にはしごをかけて登っていくのだ。プチッ!なんて線が切れたら落ちそうだし、電柱と違い命綱もない。  正直、これで工事費無料(みかかが負担するのだが)はちょっと悪いと思った。
 さあ、いよいよ屋内への引き込みだ。作業は5分ほどで終わる。ONU(回線終端装置)を取り出し開通だっ!しかし・・・

つかないランプ、そして開通へ
 胸を躍らせながらルータの箱を開ける。あんちゃん達も胸を躍らせながら(嘘、でもちょっと興奮していたぞ)ONUの箱を開ける。光パワーメータで接続状況を確認し、ONUのフタを開けて光ファイバーの皮を剥き接続。  米国D社のノートパソコンを取り出し接続する。LANのランプがつく。しかし、AUTHのランプがつかない。あんちゃん達はあわてて外に飛び出し、今度は車載の工事用リフトを使って架空線の接続をあわててし直す。  
 ところが、
 つかない。今度は会社に連絡する。携帯電話の向こうから怖そうなおやじの声が聞こえてくる。どうやら解決はできなかったようで、結局ONUが故障しているので、翌日交換ということで話がついた。
 翌日。新しいONUをひっさげて早速接続しにくる。どうか!・・・
 つかない。仕方がないので局に連絡する。すると、局側の調整ができていないらしい。午後に調整をするというので、スケジュールを考えつつ「また、後日」ということも視野に入れていったんあんちゃん達を別の現場に向かわせた。
 午後、便所に入っていた。『そろそろ来るな』と思って、ONUを見てみると、
 ついてる。その直後にあんちゃん達三度登場。内心『もう来なくていいよ』と思いつつ、ノートパソコンで接続確認をさせる。 フレッツ接続ツールで接続が成功していることを確認し(『OKですか?』「OKです」)、フレッツスクウェアへ。さあ速度の方はいかほどか・・・
 40Mbpsだ。接続に成功したので、ケチな会社から「ONUは前持ってきたほうがいい」と言われ、しぶしぶ持ってきたONUをしまった。 さて、そのときは『ハイパーファミリータイプって意外と遅いな』と思ったが、実際に使ってみると・・・
 速い。LAN並だ。あんちゃん達も謝っていたが、さすがに感動は隠せなかった。うれしそうな顔で0円の請求書を出し、ほっとして帰っていった。
 その後、なんとかスピードアップを図ろうと思って、MTUをいじってみたりしたが、全然変化がなかった。
 自分なりに原因をつきとめてみようと思ったが、どうやらこのようなやりとりがあったことを思い出す。 「ONUの置場所を後で変えるのにちょっと線を長めにしますね」『お願いします』「ちょっと長すぎじゃないか」「だってお客様が・・・」 だいぶ余裕のある長さでONUの近くに光ファイバーを丸めてある。もしかするとこれが放射損失の原因ではないかと思う。
 何はともあれ、ISDNと比べると数百倍である。これで不満などあるものか。光ファイバの導入はこういったところである。

Bフレッツ接続方法

屋外------屋内------|ONU|======(|ルータ|)======|パソコン|
-光ファイバーケーブル、=UTPケーブル、||通信機器

用語集
ONU
 光加入者線終端装置(回線終端装置)。光信号を電気信号に変換する装置。みかかの設備でレンタル品である。
UTP
 非シールド撚り対線(Unshielded Twisted Pair cable)。いわゆるLANケーブルのことである。ONUの説明書や工事屋はこう言うことが多い。
MTU
 Maximum Transmission Unit。簡単に言うと、通信データはパケットという細かいサイズに分割されて送られる。このときパケットを一度にどれだけ送るかということだ。 一般には大きい方がスピードアップするとされているが、劣悪な通信環境下では小さくしないと逆に低下してしまう。
 ちょっとニュアンスは違うが血圧みたいなもんだと思ってもらえればよい(全然違う!?)
 ちなみに、WindowsNT系ではあまりいじる必要もないらしく、うちのWindows2000では1452が最適値で、初期値は1454だった。
AUTH
 ONUの点灯ランプの一つ。起動中にこれがついていないときは、故障か局側の問題だそうである。
ADSL
 非同期ディジタル加入者線(Asynchronus Digital Subscriber Line)。既存のアナログ回線を使ってインターネットを高速にする方法といった方がわかりやすいだろうか。 光ファイバーがあれば用なし。一時期日本のDMT方式はISDNと干渉し、日本にはADSLは向かないと言われたことがあったようで、普及に遅れた。
ISDN
 ディジタル総合サービス網(Integrated Service Digital Network)。時代遅れのインターネット技術。みかかは電電公社の頃から巨額の投資をしており、 ISDN技術でブロードバンド化を実現し、総合通信環境を実現するB−ISDNなる構想があった。 Bフレッツが今ではそれに取って代ったようだが、これも光ファイバーを使う技術だったらしくて、よくわからない技術。
ちなみに、ISDNとBフレッツの併用は便利である。INSはISDNのサービスの名前。
放射損失
 光ファイバーケーブルは内側と外側の屈折率の異なる2本のガラスでできている。まるでマカロニのように。 ケーブルを通る光はそこを反射しながら進んでいく。しかし、曲げたり、小さく丸めたりすると外側で反射せずにそのまま光が外へ漏れてしまい、 データが外に逃げてしまう。これを放射損失という。
bps、Mbps
 データ伝送速度の単位。ビット毎秒(Bit Per Second)のこと。Mはメガでキロ(キロはみんな知ってるよね)の1000倍(正確にいうと1024)。 要するに大きければ大きいほど速い。ちなみに昔baud(ボー)という単位が使われたときがあるが、 これはデータ変調速度のことであり、通信方式が異なると同じ値にはならないので注意。