田舎医師芝崎一郎

オーディオ工房
25年以上前にスピーカー箱を自作してから、時折ガラクタを製作してきました。
`08 6.20 up

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最新のケシツボスピーカー六号「同軸スリットバスレフ」

ケシツボスピーカー(陶器エンクロージャー)
 廃業した親戚の陶器店からタダで沢山いただいた相当年代モノの火消し壷(ケシツボ)を 眺めていて、思いつきで作ったスピーカー。ベニア板でバフルを切り出し、ユニット、ダクト、ターミナルを 取り付け、壷に木工ボンドで貼付けたのがオリジナルの構造。

第一号
 5litterの「大壷」、10cmユニット用、Fd=84Hz(手持ち木製箱とほぼ同じに設計)、ダクトは12mm径の木工ドリルで3ヶ所穴開けした だけ。木箱とは違ったパワフルでクリアーな音で、特に低域の豊かさは段違い。最低域はさすがに歪みっぽいけど、低音楽器はあるとないの違い。
 FE107Eではパッとしなかったが、木箱ではモッサリしていたダイトーAR-10Mに替えたらいきいきと鳴った。板材かましてFE83Eでもイイ感じ だった。
'05 4月製作 友人貸し出しから回収、ユニット取り外し
tubo1&2
右一号、左三号

第二号
 2lの小壷、8cmユニット用に作ったがさすがに容積小さく、不可。'05 4月製作 解体(ケシツボスピーカーは一晩水に浸けおくとバフルを外せます)。

第三号
 5l の大壷。手持ちの欅材をバッフルに切り出し、アルテックCF204-8A使用。Fd=87Hz。
 明晰なアルテックサウンドだが、容量5lは苦しい。
'05 10月製作 友人貸し出しから回収、解体

第四号
 4.3lの中壷、欅ムク材を奢り8cmユニット汎用バスレフ。ダクトは90Hzほどで設計し、約80Hzに調整後さらに 75Hzに下げた。Tang BandW3-582SB使用。このユニット好き。
 これは初めてきつい定在波を生じ、ぬいぐるみ用の化繊綿のようなのを子どもに分けてもらい対策(ひとつかみ入れただけ)。低音は1号をしのぐ。
 前面ターミナルは美しくないので、SPコードは引き込み。内側はもちろん固定、密封。
'08 2月製作 現在知人に貸し出し中
tubosp
手前4号バスレフ、奥5号JSPもどき
第五号
 4.3l、JSP方式(容積小さいので「もどき」です!)試作。8cm汎用。ダクトは78Hzで設計、後日70Hz程に調 整。四号バスレフとは低 域の質が全然違う。DIY AUDIO SA/F80AMG使用。これは能率低いが、低音がものすごくしっかりして、ハイ上がりでない音のバランスは好き。
 8cmで低音楽器が分離、定位してベースの音階が追えるのは初めての体験でびっくり。
 これもやはりスピーチ帯域で定在波を生じ、化繊綿を少量入れておさまる。
'08 3月製作 現在友人に貸し出し中

第六号
 5l、「同軸スリットバスレフ」(オリジナルデザイン)。FE83Eを前バッフルに取り付け、後バッフルから浮かせて固定した構造。末広がりのスリット バスレフ状になっている。今回は10cmユニット用のバッフルに8cmユニット用の小さめのバッフルを隙間をあけて取り付けたものです。
 隙間にはワッシャーをはさんで木ネジ止め、調整可。前バッフル裏には8cm径ほどの塩ビ管4-5cm長を接着し、後方の音が直接スリットから出ないよう 配慮し、同時にダクトの一部として機能させています。
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 試作聴感はFE83Eでは低音の量感は不十分ですが、歪み感は少なく思います。今回もほとんど費用かけずに製作しました。
 ダクト調整が難しく、バッフル間のワッシャー4mmにして塩ビ管外周に布テープを巻いてみました。
'08 5月製作 調整中

同軸スリットバスレフ(オリジナル)
 乱暴な話ですが、以前に鳴っているスピーカーをエンクロージャーから取り外す際、瞬間低音が増強されて聴こえた経験がありました。
 スピーカーを2way化するのに位相の調整で苦労したり、聴く位置のずれで音が変わる経験もあります。そんな時同軸だったらなぁ・・・と思ったもので す。JSP方式の画期的な点はバスレフダクトを同軸配置したことにあると思います。
 今回はユニットを浮かせて取り付けるという発想から、同軸状のバスレフを考案、試作しました。
 写真のユニット後面の塩ビ管を伸ばせば共鳴管やバックロードに応用可でしょうし、キャビティーと第一ダクトを付加すればダブルバスレフをデザインするこ ともできるでしょう。
'08 5.12
10cmJSP方式エンクロージャー
jsp-10
 JSP研究所のお奨めもあって、久しぶりに箱を作りました。ここ3年は壷で遊んでいたので、考えてみたら15年ぶりの箱製作でした。
 10cmユニット用に20lで、15mm厚の普通のラワン合板です。ダクトはΦ30塩ビ管で長さ10cmと12cmから始めて、15cmも試して結局 12cmにしました。Fd=50Hzの計算になります。
 近年木工の仕上げはもっぱらオイルステインを使っていますが、合板の木口が目立たぬよう黒の水性ステインでとの粉を溶いて下地処理しています。丁度ラッ クに似た仕上がりになりました。
 ユニットは手持ちのFE107Eです。これは壷でもいくつかの木箱でもおとなしすぎて使えない印象だったのですが、JSP箱では豹変して活発 というかナチュラルな音です。もちろん低音は20cmダブルバスレフ級(ちょっと大げさ?)で低歪み、壷で聴こえなかったソフトをそつなく再生します。
 JSP方式、恐れ入りました。
'08 5.27
JSP方式スピーカーについて
JSP研究所 http://www.jsplab.jp/index.html
 四号ケシツボを100%手持ち材料で作り、最近のスピーカー事情はどうかなとコイズミ無線HPを覗いたり、アルテックが中止になったようで検索かけたり してたどりついたのがJSP研究所のサイトでした。丸いバフルに丸穴ダクトだけなのがオリジナルケシツボSPなので、これは追試するしかないと早速五号 JSPもどきを製作。オリジナルJSPには至らないでしょうが、自分の予想を上回る出来でした。
 人様のデザインを借用したわけですから、早速JSP研究所にメールで報告しましたところ、大変丁寧なお返事をいただきました。特許申請の意匠にもかかわ らず私 のごとき稚拙な自作家に接してくださる応対は本当にありがたいことです。
'08 3.22
陶器エンクロージャー
 硬い(stiffな、剛性の高い)素材です。音圧の逃げのない、反応のよい音という印象で、定在波対策をすれば癖のない音 です。
 自転車フレームでは剛性の高さよりむしろ柔軟性というか、しなりとかバネ感、振動吸収性のバランスで素材が選択されます。最先端のカーボンはむしろ後者 の性能で選ばれています。エンクロージャーでは逆に木材という柔らかいしなりのある素材にこだわる必要はないと思います。
 いずれは10リットル以上のもので試してみたいものです、できれば焼きの硬い陶器で・・・。

なんとなくのオーディオ遍歴
 '70年代後半から好きなフォルクローレを聴くため市販のコンポーネントを使っていま した。学生時代最初の下宿ではオーディオなし、次のアパートに移ってやっとアンプを買い(テクニクスSU-V7でした)、レコードプレーヤーを友人に貰 い、この時初めてスピーカーを自作しました。コーラルの12cmをバスレフ箱に入れたもので、ヤマハのスーパーウーファーとずっと使っていました。`82 頃です。

 '84年頃に楽器製作もしていた "ボリビア音楽の父" 福岡稔さんの工房で旧P-610を聴いて惚れ込み(その後JBLになってましたが)、後年自作し たのがP-610DB/FB箱で、メーカー推薦箱より少し小さめと大きめを作って満足していました。
 小さめの方は妹夫婦の所へ行ったきりです。大きめの方は'93頃リチャードアレンのNew Golden8Tを入れて現用しています。このユニットは耳障りでなく好きです。
ng8t
右が旧P610DB用バスレフ箱、New Golden8T を入れています。
中は25cmウーファーバスレフ、ツィーターはリニアフェイズを意識して別箱。

 '90年代初め沢内在住時は増田進先生と共通の趣味で、スピーカー製作、聞き比べをして楽しんでいました。
 最も大きいのではP-610バーチカルツインバスレフ100lを作りましたが、これは全然ダメ。普段は25cmウーファー(ダイアトーンDS25BII のユニット使用)用自 作 バスレフ箱+FT55Dがメインでした。
 P610でダブルバスレフ箱も作りました。今はゲンコツが入ってお蔵入りです。
 三栄無線の6L6GCシングルアンプのキットを作りました。
 '93 7月のステレオ誌「工作人間大集合」に投稿、白黒で小さく載りました。
genkotu db
現在のダブルバスレフ箱 背面にあるのは第二ダクト等調整口

 オーディオも他の趣味同様チープシックというか、ジャンク趣味というか、10万超のスピーカーシステムを買うなら1万で自作・・・って感じでやってきま し た。近年はアナログ機器やソフトはリサイクル屋等でタダ同然で調達して楽しんでました。友人かで頂いたものも多々あります。物量や金額勝負の趣味は 毛 頭 ありません。

 昔から「好きな音楽を気持ちよく聴ければイイ」と思ってやっています。マイナーな音楽では録音や盤質の悪いものはザラでしたから、ほどほどでいいやーと い ういい加減さで来てます。また、演奏をしていたこともあって、どんな凄いシステムも生音にはかなわないと思ってます。が、臨場感というか、空気感という か、特に低音楽器の分離、音程が解らないのは気持ちよくないです。フォルクローレではボンボ、ワンカラ等大変プリミティブな太鼓を多用しますし、ラテン音 楽一般以上に低音楽器は多彩だと思います。
 スピーカーはやはりピラミッドバランスと言いますか、ベース・バスドラがしっかりしているのが最低条件です。ハイ上がりのものは苦手です。高域のバイオ リンあたりがキンキンうるさいものや、なんというか紙くさいのは嫌いです。
 20年くらい前まではオーディオショップで試聴などさせてもらったものです。自分は昔のタンノイが大好きで、かたやJBLやALTEC、平面バッフルに は当時 ピンと来ませんでした。
 年上の友人のオーディオは、例えば茨城放送の飯田利夫さんの無帰還真空管アンプ+タンノイとか、増田進先生の以前のアキュフェーズ+ 20cm2発バックロード+ASWが私にとってのリファレンスでした。その後も私自身はずっと悲しい住宅事情で来てますので、ロクハンフルレンジ1発くら いがせいいっぱいというのが実情です。
 自分の場合オーディオいじるのはどうも10 年周 期のようです。`80年代`90年代と今とイタズラしていますが、間は全く無関心で、最近の動向やトレンドなどわかりません。

一坪リスニングスペース
 最近は子どもも大きくなり、居場所を追われたオヤジは台所の片隅をなんとか確保し、オーディオスペースにし ました。
 パイオニアのレシーバー C200(昔リサイクル屋でサルベージ)は6BM8 P.P. えらく腰の据わった真空管全盛時代の"Hi-Fi"な音がします。ケシツボSPでニアフィールドが心地よい、現在のメインシステムですね(笑)。 '08 3.22
1tubo


'05 4.14 初稿
'08 3.22 加筆公開

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